介護度って何?


「あれ、なんだかいつもと様子が違うな…」多くの場合、介護は突然始まります。
あらかじめ介護が必要となる目安や症状について知っておくことは、いざ介護が必要かもと思った時、早めに対応できたり、適切な支援を受けられることにつながります。

介護が必要となる目安

これらはあくまで一般的な目安であり、個別の心身面の状況等によって異なります。
介護が必要かな?ちょっと心配だなと感じた時は、市区町村の窓口や地域包括支援センターで
専門家に相談することをおすすめします。

1. 日常生活で困る場面が増えた

○入浴や着替えなどの身の回りのことが一人では難しい
○食べこぼしが目立つようになった
○つまずいたり、転ぶことが増えた

2. 認知機能に低下が見られる

○ものの場所や予定を忘れたり、同じことを繰り返し尋ねたりする
○会話の途中で気が散ってしまい、会話についていけなくなる
○最近の出来事や新しく学んだことを覚えるのが難しい
○道に迷ったり、自分の家の場所がわからなくなる

3. 健康状態の悪化や治療が必要

○定期的に通院やリハビリテーションが必要
○長期にわたる病気や健康問題があり、その管理やケアが必要
○経管栄養や薬物投与などの特別な処置が必要

介護度別の状態例

介護度とは「入浴や食事、排せつなど、介護の必要性の程度」のことです。
最も介護度が軽い「要支援1」から最も重い「要介護5」の7段階に分かれており、
ここでは、各介護度における状態の例を紹介します。

<要支援1>  日常生活の一部で何らかの介助が必要
立ち上がりや歩行などで支えが必要になる場面もあるが、日常生活のほとんどを一人で行うことができる。要介護状態にならないよう、何らかの支援が必要な状態。

<要支援2>  支援を必要とする場面が多くなる
立ち上がりや歩行が不安定、身だしなみを自分一人では整えられない等、日常生活全般において何らかの支援を必要とする場面が多い。適切なサービスの利用により要介護状態になることを防ぐことができる状態

<要介護1>  排せつや入浴で一部介助が必要
立ち上がりや歩行が不安定。問題行動や思考力の低下もみられることもある。

<要介護2>  排泄や入浴などで一部または全体の介助が必要
立ち上がりや歩行が一人ではできない場合がある。「食事をしたことを忘れる」などの認知症の初期症状がみられる。

<要介護3>  日常生活において基本的に介助が必要
立ち上がりや歩行が一人ではできない。排泄や入浴、着替えなどの日常生活のほとんどで介助が必要。

<要介護4>  介助がなければ日常生活を送るのが困難
排泄、入浴、衣服の着脱などの日常生活のほとんどに介助が必要。車いすやベッド上でかろうじて座ることができる場合がある。認知機能の低下とそれに伴う問題行動に対して、適切なケアや支援が必要となる

<要介護5>  ほとんどの日常生活動作を自力で行えず、全般的な介助が必要
いわゆる寝たきりの状態。排泄、衣服の着脱、食事などの日常生活すべて介助が必要。会話などの意思疎通もできない場合が多い。