介護が必要になったら


自分の親や周りの身近な人に介護が必要になった時を想像しておくのは難しいことです。
ですが、転倒や骨折などをきっかけに、ある日突然介護が必要になることも考えられます。

まず知っておいていただきたいのは、
介護サービスは申し込めばすぐに受けられるものではないということです。
利用するためには、まず「介護度の認定」を受ける必要があります。

介護度って?

「入浴や食事、排せつなど、介護の必要性の程度」のこと。
要支援は一部支援があれば日常生活が可能な状態、
要介護は人の手を借りずに自分だけで日常生活を送ることが難しい状態をいいます。
要支援は1と2、要介護は1~5までに分かれており、
数字が大きくなるほど介護状態は重くなり、
それに応じて受けられるサービスや費用等が異なってきます。

介護認定を受けるには?

1. 市区町村窓口や地域包括支援センターに相談

地域包括支援センターでは介護・保険・福祉に関する専門家に、
介護が必要なのかどうか、どのようなサービスが利用できるのか等、
必要な支援を受けるための相談ができます。

その他、センターでは、居宅介護サービスや訪問介護サービス、介護保険制度などの説明、
お住まいの地域で利用できる福祉サービスや施設などの案内も行っています。

2. 主治医に相談

介護認定を申請する際、医師による意見書が必要となります。
あらかじめ主治医と介護について相談しておくことで、
健康状態や介護の必要性に基づく適切な意見書を取得でき、
申請手続きがスムーズに進められるようになります。

3. 居住地域の役所または地域包括支援センターに申請

介護認定を申請すると、市町村から派遣された調査員が自宅を訪問し、
本人や家族から、身体機能や認知機能の状態、日常生活の自立度などを確認します。
この調査内容と医師の意見書に基づき、専門家が介護度の判定を行います。

なお、判定の結果は申請からおおむね1ヶ月程度かかるので、
介護の必要性を感じた場合は、なるべく早く手続きいただくことをおすすめします。

介護認定が下りたら…

介護が必要となったあとも希望する生活が続けられるよう、
ケアマネジャー(介護支援専門員)と相談したうえで、ケアプランの作成をお願いします。

ケアプランは、どこで介護を受けるか、どのようなサービスを利用するか等の介護サービスの計画書。
要介護者個々人の身体状況・生活状況に応じて作成されます。
本人・ご家族が希望する生活に必要な支援を受けられるよう、
介護に対する不安や悩みは事前に相談し、要望をきちんと伝えておくことが大切です。

ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき、サービス事業者と契約することで、
介護サービスを受けられるようになります。